真宗大谷派西敬寺

浄土三部経(じょうどさんぶきょう)

阿弥陀仏とその浄土に関する代表的な3種の経典。無量寿経観無量寿経阿弥陀経をいう。この3経をさして法然が今はただ是れ弥陀の三部なり。故に浄土三部経と名づくるなり[選択本願念仏集(上)]と述べたことに由来する。浄土教諸宗の正依の経典で、無量寿経を<大経>、観無量寿経を<観経>、阿弥陀経を<小経>とも略称する。

浄土三部経は当初からまとめて編纂されたものではない。無量寿経と阿弥陀経の2経の原初形態はともに紀元100年頃北西インドにおいて成立したものと見なされるが、観無量寿経はインドで編纂されたと見ることが困難であり、おそらく4〜5世紀頃に中央アジアで大綱が成立し、伝訳に際して中国的要素が加味されたのではないかと推定される。(岩波仏教辞典)