真宗大谷派西敬寺

罪福(ざいふく)

罪悪と福徳のこと。仏教では、五逆十悪などの悪の行為をとがめられるべき罪悪とし、五戒十善などの善の行為を福徳とする。そして、善因楽果・悪因苦果の因果(いんが)律と業(ごう)思想とによって、罪をなす者は罪業の報いによって現世および来世に苦の果報をうけ、福徳をなす者は、楽の果報をうけると説く。罪福応報の観念は中国にも存したが、仏教の説く因果応報は、中国のそれのように、天や司命(しめい)神のような裁きの神が存在しないのが特徴。(岩波仏教辞典)